HOUSE NATION

  • facebook
  • twitter

INTERVIEW

TOMCRAFT interview 2007.7.29
エレクトロハウスの火付け役ともなったレーベル『Great Stuff Recordings』のオーナー。
Coburn、Mason、The Eggなどの人気アーティストを世に送り出した張本人。
現在、彼はCraft Music、Kling Klong、Swing Recordsなどと違うコンセプトの元に成り立つ4つのレーベルを運営している。

─今回で何度目の来日ですか?

2回目。前回は今年の2月。大阪のKARMA、東京のageHaでプレイしたよ。
今週の金曜日はフジロックに出て、すごく楽しかった。

─日本の印象は?

最初来た時、絶対にもう一度来なきゃ!って思ったよ(笑)だってスゴイ国じゃない。
USとも世界中のどの国とも比べられない。ユニークで、スペシャルで、人々が親切で、みんな音楽が大好き。
もうすぐ今回の来日も終わっちゃうけど、絶対近い内にまた来なきゃ(笑)

─いつDJを始めましたか?

6才の頃からレコードを買い始めたんだ。両親からお金をもらって、毎週土曜日には街に出て新しいレコードを買った。それから学校のパーティーや友達のバースデーパーティーでプレイするようになって。
16才の頃からクラブに行き始めたんだ。実際の年齢よりちょっと大人っぽかったからクラブにも問題なく入れて。17才の頃からミュンヘンのクラブでプレイし始めた。

─16才のころはどんな音楽を聞いていた?

一ポップロック。まだテクノやエレクトロニックはなかったから。 90年代に入ったら、Snap musicとか”Gonna make you sweat”みたいなポップなダンスミュージックを聞いてたね。
それからヒップホップを聞き始めて、16才のころ始めてテクノクラブに行ったの。その音にぶったまげて、絶対このサウンドをプレイしなければならない、って思ったね。
ポップロック、ヒップホップ…。とにかくすごいレコードコレクションを持っていた。その全部を100マルクで売ったんだ。日本円だと…10,000円くらいかな。何千枚というレコードを10,000円だよ!それも全て4枚のテクノレコードを買うために売ったの。
それが僕のテクノキャリアの始まり。

─自身のレーベルGreat Stuff、Craftmusicについて少し教えてください。

2003年にGreat Stuffを始めて、2人のパートナーがいる。いいミュージシャン、いいDJを集め、今はGusgus, Gregor Tresherがいて、Swen Weberはビッグヒットを飛ばした。
Great Stuffはすごい成功を収めたけど、エレクトロハウスをだった。もうひとつレーベルが欲しいって思ったんだ。自分がDJするときはエレクトロハウスとテクノのミックスをやってた。ハードテクノよりもっとグルーヴィーなテクノね。じゃあ、新しいレーベルが必要だってなってCraftmusicが生まれたんだ。
それからCraftmusicからButch、僕、LUTZENKIRCHENとかをリリースし始めたんだ。
そうだね、すごく順調だし、満足してるよ。

─多くのDJやクリエイターを抱えていますが、どのようにしてA&Rを行っていますか?

すごくカッチリと方向性や方針を定めたりしてない。
トラックを聞いてまず問うのは、これが好きか、好きじゃないかってこと。次は、Great Stuffに合うか合わないかってこと。でも一番大事なのは、好きかどうかってこと。みんな音楽の好みが同じ。同じようなものばかりリリースしないように、Great Stuffのスタイルを確立しようとしてるんだ。

─ハウスミュージックとかエレクトロミュージックはあなたにとって何ですか?

僕の人生を完全に変えたもの(笑)前にもいったけど、初めてミュンヘンのテクノクラブに行ったとき、ヒップホップともポップとも全く異なる音楽にすごい衝撃を受けたんだ。
この時から、ダンスやテクノミュージックにハマったね。
それ以降15年間は、一筋の人生。

─ドイツと日本のシーンの一番の違いは何ですか?

日本の人たちの方がドイツよりワクワクしてるよね。
こう表現したくないけど、ドイツの方が、みんなテクノとかエレクトロミュージックに飽きてる。長い時間触れているから、とても慣れている。
日本の人たちも長い時間聞いて来ているんだけど、みんなもっと楽しんでる。
確かにドイツにはいいクラブがあるけど、日本とドイツには大きな違いがあると思う。

─オーディエンスの反応とかにそれを感じるの?

そうだね。反応とか、お客さんの入り具合。
日本では今のところ4ヵ所でプレイしたけど、とにかく何処も凄まじかった。
ドイツ、USA、オーストラリア、中国、ブラジル…色んなところでプレイしたけど、日本はスペシャルだね。

─Sunday Afternoonという企画の感想は?

日曜の午後にプレイするのには慣れてるんだ。ミュンヘンでは15年前から、日曜の朝10時から真夜中までやるパーティーがある。だからこういうパーティーで育ったようなものだし、自分もしょっちゅうプレイしてた。
でもここに来て、最近始めたんだって聞いたから、ちょっとディープにスローに始めたんだ。でも30分もすると人々がもうちょっと欲しがってる事を感じたね。
今日はすごく楽しかった。本当に楽しんでプレイしたよ。

─ドイツには沢山のSunday Afternoon Partyがあるようですが、今もあるのですか?

沢山あるよ。
ミュンヘンだけでも3つある。
カイザーウェッター、We Love Sundays、volks garden afternoon。午後3時に始まるけど、全ヵ所どれも超満員。早いので23時、遅いので1時に終わるけど、とにかくどれも満員。

─今後のリリースなど、予定を聞かせてください。

たくさん言うことがある(笑)
1・2ヶ月前に”People Like Them”をXavier Naidooとリリースした。彼は今ドイツで最も人気がある歌手。とにかく声が素晴らしい。普段はドイツ語で歌ってるけど、今回は英語で歌ってくれって頼んだんだ。その方が国際的に面白いからね。このトラックは大反響を得た。
先週”Ready To Go”というトラックをRepublicaとリリースした。ready to go~♪っていうアレね。ビデオにも出てるよ。
9月14日には僕のニューアルバム”for the queen”をリリースする。…こんなところがTomcraft関連かな。今のところの(笑)
Great StuffとCraftmusicでは、今年16トラックくらいリリースする。Gregor Tresher、僕、L?TZENKIRCHEN、Swen Weber、Stephan Bodzinのもの。
Great StuffとCraftmusic豊作の年だね。

─日本のファンへのメッセージ

今のままでいてください。死ぬほどパーティーして。でも、もうやってるだろうから、そのままで(笑)
みんなをもっと頻繁にロックさせたい。みんなが大好きなので、近い内にまた来るからね。