HOUSE NATION

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INTERVIEW

Joey Negro Interview 2007.5.27
Joey Negro、Doug Willis、Z Factorなど数々の変名プロジェクトを成功させ、ハウスにはじめてディスコサンプルを持ち込んだ一人。
マライア・キャリー、ロイクソップ、ダイアナ・ロス、ペットショップ・ボーイズからライオネル・リッチーといったメジャーアーティストの名曲を次々とフロアーに送り込み、DMC、Mixmag、DJ Magazineといったイギリス音楽誌のベストUKリミキサーを総なめにした。

─今回で何度目の来日ですか

たしか4回目だったと思うよ。

─日本の印象は?

日本は好きな国だよ。本当に好き。最初に来た時は、こんなに気に入ると思ってなかったけど、環境、エネルギー、言葉、カラフルさ…。いま、世界中に似ている国は沢山あるけど、ヨーロッパとか。…でも、ここには全く違うものがあるんだ。固有の個性がある。だから好き。

─いろいろな名義を持っていていろいろなタイプの音楽を作っていますが、ハウスミュージックに対して何か特別な思い入れはありますか?

『はい、特別な思い入れを持っています』とは言いにくいよね。人には僕のレコードは、僕らしい音がするって言われるけど。それがAkabuとか The Sunburst Bandだったとしてもね。そう言われるのは良い事でもあり、悪い事でもあるよ。まぁでも、大枠において良い事だと思うよ。
とても難しいよね…。沢山の人がハウスミュージックを作っていて、その多くは似て聴こえる。だから自分オリジナルなサウンドが産み出せたなら、それは良い事だと思う。で、好むと好まざるに関わらず、僕はたぶん音を持っているんだろうね、自分のね。

─日本とUKの音楽シーン(特にクラブシーン)の一番の違いは何だと感じますか?

沢山違いがあると思うよ。要約するのは難しいけど…、各国ちょっとずつ違うからね。ヨーロッパ、北米、南米、アジアでも日本とシンガポールとインドネシアは違うし。でも、日本のオーディエンスはDJが実験的であることにオープンだと思う。他の多くの国では、オーディエンスはすごく簡単に飽きてしまうんだ。でも日本には、色んな音楽をかけたり、DJにとり新しいチャレンジが出来る余地がある。このDJが好き、彼の音のテイストが好きって思えば、例えそのDJがいつもかける様な音をかけなかったとしても、彼がかける音楽を喜んで聴いてみようって思ってくれる。イギリスのクラブでは、126bpmハウスから離れた瞬間「なんて事をしてくれたんだ」って顔で見られるんだ。受け入れられる許容範囲が狭いんだね。ここにはもうちょっと遊ぶ余地がある。

─サンデーアフタヌーンという日本ではとても新しいパーティーですが、企画やパーティーの印象を聞かせてください。

サンデーアフタヌーンはとても良い感じだと思うよ。まぁ明らかに時間帯が少し早めだよね。午後7時に会場に着いて、その2時間後にはDJしていたからね。でも日曜ってちょっと特別でしょ、みんな仕事が休みだし。なんにしろ、いいオーディエンスはいいオーディエンスだよね、日曜だろうが何曜日だろうが関係なくね。このツアーで6回のギグをしたけど、一番良かった内のひとつだよ。だから何曜日だろうが関係なく、ただ、いいオーディエンスだった。

─UKでは日曜日も盛り上がっているのでしょうか?

うーん、時によるかな。パーティ自体は沢山あるけど、必ずしも僕はDJしてる訳じゃないんだ。1ヶ月の内3回位は土曜にDJして、1回位は金曜にDJして、毎週月曜から木曜、たまの金曜にスタジオに入っているから、日曜にDJしたくないんだ。僕にとって日曜は、リラックスして休む日。でもツアーの時は日曜でも関係なくプレイするけどね。

─“日本のシーンはこうすればもっとよくなるよ!”というアドバイスみたいなものがあれば教えてください。

うーん…、日本のシーンを充分に知っている訳じゃないからね。もちろん、改善できる点はあると思うよ。だけど、コメント出来るほど状況を把握できていないよ。

─今後のリリースなどのニュースがあれば聞かせてください。

常にニューリリースはあるね。Dave Leeというアーティスト名で ”Latronica”って言うトラックがある。ピークタイムの音で、この前の晩プレイしたけど、ちょっとエレクトロニックでディスコでラテンで…色んなスタイルのミクスチャー。今、Dave Spoonがリミックスしているよ。
あとは、The Sunburst Bandのアルバムの制作が一つ終わりそう。Tamarras Worldの” Trampoline”っていうトラックを昨年リリースしたけど、それはCedric Gervaisがもっとエレクトロな感じにリミックスして、もうすぐリリースされる。
“Back In The Box”というアルバムがリリースされたしね。これは初期のハウスで、DJが昔のレコードをプレイしている感じ。
それに、コンピレーションアルバム”last”を制作し始めた。これは、すべてのミクスチャー。まぁそんな感じで常に何かがあるよ。リリースに関して言えば、僕は結構忙しい人です。

─日本のファンに一言

うーん…、僕のCDやレコードを買ってくれた人は、どうもありがとう。聴いて楽しんでくれると嬉しいです。